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猪名寺
【いなでら】


旧国名:摂津

伊丹(いたみ)台地の南端,藻川右岸に位置する。稲寺とも書く(五畿内志)。地名は,白鳳期に創建された猪名寺にちなむという。同寺は天正6年の織田信長と荒木村重との戦いで焼失した。昭和26年と同33年の調査によると,法隆寺型式の広壮な寺院で,寺跡からは弥生~古墳時代の遺物が見いだされた。寺跡の佐璞丘(さぼくおか)には現在も塔の心礎石が残る(尼崎市文化財調査報告16)。佐璞丘については,猪名寺の創建に関与した阿倍内麻呂が佐僕射(左大臣の漢名)であったことにちなむというが不詳。
猪名寺(中世)】 室町期から見える地名。
猪名寺村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
猪名寺(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7155710