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但馬街道
【たじまかいどう】


播但街道ともいう。播磨と但馬を結ぶ街道。現在の国道312号。生野峠を境にして南は市川,北は円山川の河谷を通り,山陽と山陰を最短距離で結ぶ。播但を結ぶルートには笠杉・富上野・若杉の各峠を通るものがあるが,この生野峠を通る街道が最も重要で,8世紀初頭の「風土記」にも人の往来を示す記述がある。生野に銀山が開発されてからはその輸送路として脚光を沿び,街道のうち生野以南が生野街道として特に重要視されるようになった。明治以後も馬車道修築,播但線開通など,鉱石輸送優先の交通整備が行われた。生野鉱山の閉山で鉱石輸送はなくなったが,かつての但馬街道は,いまも山陽と山陰を結ぶ陸の幹線として重要な役割を果たしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7160437