100辞書・辞典一括検索

JLogos

20

但馬国
【たじまのくに】


旧国名:但馬

旧国名。山陰道に属した。「古事記」に多遅麻,「旧事記」に但遅間・田道間と見え,「和名抄」は「太知馬」と訓む。東は丹波・丹後,西は因幡,南は播磨の各国に接し,北は日本海に面する。記紀や「風土記」に天日槍伝説が見え,天日槍は但馬開発にあたった渡来人集団を象徴化したものと考えられる。
(古代)律令制下の国勢は,「和名抄」「延喜式」に朝来・養父【やぶ】・出石【いずし】・気多【けた】・城崎【きのさき】・美含【みくみ】・二方・七美【しつみ】の8郡が見え,上国。
(中世)弘安8年の但馬国大田文では,総耕地面積5,106町3反余,うち郷保1,419町5反余・荘園3,686町8反余。
(近世)山名氏滅亡後,出石は青木勘兵衛,豊岡は宮部善祥房,竹田は桑山修理大夫,八木は別所孫右衛門重棟が守ったが,のちに出石・豊岡の各藩と幕府領・旗本知行が交錯した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7160440