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千種川
【ちくさがわ】


県西部を流れる川。流長67.6km・流域面積752km(^2)。鳥取県境の三室山の南斜面付近に源を発し,中国山地の水を集めつつ西播西部を南流して瀬戸内海へ注ぐ。上流から宍粟(しそう)郡千種町,佐用郡南光町・上月(こうづき)町,赤穂郡上郡(かみごおり)町,赤穂市を流れる。支流には佐用川(32.9km),志文川(23.1km)などがある。低地は河口の赤穂三角州を除いて,ほとんど幅500m以下の狭小な谷底平野があるにすぎず,平地の顕著な発達を見ない。ただ下流部における支流の合流点付近において,幅1,000m程度の谷底平野がわずかに見られる。したがって流域内に豪雨があると,下流側は非常に危険な洪水状態となる場合もある。流域には千種鉄を産した最上流の千種のほか,平福・佐用・上月・三日月・上郡・有年など,因幡街道・出雲街道・山陽道の宿駅など,交通の便から発達した集落がある。最下流の赤穂三角州上には,赤穂城下とともにその低地を利用して近世以降赤穂の塩業が発達した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7160671