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高橋
【たかはし】


旧国名:大和

(古代)大和期から見える地名。①高橋邑。崇神朝に,「高橋邑」の人活日を大神(大物主大神)の掌酒にしたとある(崇神紀8年4月乙卯条)。②高橋。武烈即位前紀に物部麁鹿火大連の娘影媛の歌として「石の上 布留を過ぎて 薦枕 高橋過ぎ 物多に 大宅過ぎ 春日 春日を過ぎ 妻隠る 小佐保を過ぎ」と詠まれる。「万葉集」巻12にも「石上布留の高橋高々に妹が待つらむ夜そ更けにける」(2997)と歌われ,石上・布留・高橋などの地名が山辺の道に沿って詠み込まれている。また「延喜式」神名上の添上郡37座のうちに高橋神社が見える。高橋川が天理市櫟本(いちのもと)町を西へ流れる高瀬川に比定されることから(大東急記念文庫文書嘉応元年5月9日僧顕恩田地売券/平遺補112,条里復原図解説),地名の高橋および式内社の高橋神社もこの付近に比定できる。ただし,現在の奈良市八条町付近とする説もある(大和志)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7167820