100辞書・辞典一括検索

JLogos

36

霊山寺
【りょうぜんじ】


奈良市中町にある寺。霊山寺真言宗。山号は鼻高山。本尊は薬師如来。「れいざんじ」とも呼ばれる。寺伝では,聖武天皇の勅願で天平勝宝8年創立,行基菩薩の開基という。正嘉2年2月の大和鳥見荘預所下知状(唐招提寺文書)に「鳥見御庄霊山寺住僧等所」として「右,当寺者,行基薩陲為済生利物,所草創之道場也,本仏者医王霊像,為除病延命,所安置如来也」と記されており,さらに嘉吉元年の興福寺官務牒疎には「霊山寺在同郡(添下郡)脇寺里,号鼻高山,在河曲郷河曲荘,僧宇十五坊,聖武天皇天平二庚午年行基僧正開基,本尊薬師仏」とある。昭和15年本堂修理に際し,「弘安六年癸未十一月四日」と墨書された上棟札と,内陣の厨子から「弘安八年乙酉八月十五日造立之」の朱漆銘,「トヒノリヤセンシノホンタウ瓦ヲウエイ十八子ンカノトウノトシ二月廿日」の刻銘がある古瓦が見出され,本堂造修の年代が明らかになった。現在本堂は国重文に指定されており,鎌倉中期の密教寺院の代表的な建造物とされている。本尊の木造薬師如来および日光・月光両脇侍像は平安後期の作で国重文。本尊を祀る黒漆厨子,その他多くの仏像も国重文指定となっている。また当寺には慶長7年徳川家康から100石の朱印地を安堵された文書や,徳川家定に至る各将軍の朱印状や写しが伝えられている。境内には総金箔押の弁財天の黄金殿,総プラチナ箔押の弁財天眷属が臨行する白金殿がある。また約1,000坪の洋風バラ園のほか北方に大霊園,子院には東光院・地蔵院がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7170123