筒香峠
【つつがとうげ】

伊都(いと)郡高野町筒香地区と富貴地区の境にある峠。標高709m。筒香と富貴は七霞山（891.2m），竜王峰（877m）など800m前後の山稜を境に南北に並び，富貴は東西に，筒香は丹生(にう)川上流から上筒香・中筒香・下筒香に分かれている。峠は竜王峰の東側の鞍部にあり，上筒香から東富貴に至る交通路として重要であった。現在は県道阪本五条線から分かれて丹生川に沿う町道をバスが運行しているため，この険しい峠を越える人はほとんどいない。地名の由来は，「続風土記」には「筒香は管川と書き狭谷の意，上筒香，中筒香，下筒香三村通して両山高くそひえて唯一帯の藍流山脚を流れ」とある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7172470