笠松山
【かさまつやま】

安来(やすぎ)市岩舟町西方，八束(やつか)郡東出雲(ひがしいずも)町上意東(かみいとう)の畑(はた)との境界にある山。かさまつの姿をした孤松のそびえた連峰で標高281.4m。岩舟から畑の金刀比羅社に通じる峠(たわ)がある。この山を頂点とする東方山麓に，岩舟村（現岩舟町）が集落をなし，寺谷の地名も残り，岩舟山印珠寺が現存する。延命地蔵尊が岩の船で降臨したと伝え，印珠坊など６坊の堂宇をもつ伽藍が，尼子氏の祈願所として栄えたと伝える。安田関の要害山に連なる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7178412