韓島
【からしま】

日本海沿岸の邇摩(にま)郡仁摩(にま)町の北端宅野(たくの)の沖合約150mに位置する島。韓島，麦島（無木島），逢島と並び，このうち最も陸に近く，大きい。宅野港の北風をさえぎる位置にあり，標高約50m。地名の由来は韓人または唐人の漂着にちなむか（上代語辞典）。須佐之男命が朝鮮と出雲を往復した際の上陸地点がこの島であるという口碑があり，島にある韓島神社の祭神は須佐之男命であるという。また，「万葉集」巻２の柿本人麻呂の長歌に詠まれた「韓の崎」は，この韓島であるとする説は古くからあった（仁摩町誌）。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7178624