仏島
【ほとけじま】

隠岐(おき)郡西ノ島町国賀(くにが)にある島。国立公園内国賀は奇岩・怪石が乱立して景勝地となっているが，仏島はその奇岩の１つで，国賀の中心地にある。仏島といわれるのは島が観音像に似ているからで，仏島のほかに観音岩(かんのんいわ)の名がある。玄武岩の岩柱で，浸食に抗して海中に屹立したもので，高さ70m・基部の長辺20m。付近の金床岩(かなとこいわ)は蹄鉄状の岩柱で，岩質・成因は仏島と同一である。アワビ・サザエ・ナマコ・ウニ等が多く，またワカメも豊富である。仏島は陸地に近接している島なので，荒天の場合でもその風景を探勝できる。通天橋とともに観光者の多い地区である。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7181150