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二万
【にま】


旧国名:備中

小田川支流二万谷川流域に位置する。地名の由来は,古くは邇磨と書き鉱山にちなむものという。反古山中腹に金山の地名が見え,かつて鉱山があったことを示している。しかし邇磨の語源については,白村江の戦いの頃兵士を募集したところ2万人の成年男子が集まったためという伝説もある(備中国風土記逸文)。庄・庄沖と呼ばれる地名もあり,この地名は中世の荘園にちなむと思われる。下二万にある二万大塚は6世紀の横穴式石室を持つ前方後円墳で,壬申の乱の際この古墳から2万の兵士が出て大友皇子の軍勢を破り,のちの天武天皇を助けたという伝説もある。
邇磨郷(古代)】 平安期に見える郷名。
二万郷(中世)】 鎌倉期~戦国期に見える郷名。
二万村(近世)】 江戸期の村名。
二万村(近代)】 明治22年~昭和27年の自治体名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7185751