水島諸島
【みずしましょとう】

水島灘に浮かぶ島嶼群。高梁(たかはし)川河口沖合に上水島と下水島が約1.4km離れて東西に相対して分布する。そのほか，上水島の西南海上に杓島など岩島が４島点在し，水島港南方には児島半島寄りに濃地諸島がある。倉敷市児島通生の宮の鼻から約370ｍ離れた西方海上に葛島がある。周囲780ｍ，全島クズカズラに覆われていたので島名となったと伝える。すべて無人島である。このうち上水島が一番大きく，周囲2,120ｍ，最高地点51.2ｍ。明治32年神戸の鈴木商店が銅製錬所を設立，第１次大戦時の好景気を頂点にして次第に衰退し，第２次大戦前に工場は閉鎖された。戦後は社員住宅も撤去され無人島になった。水島灘には高島などがあったが，水島臨海工業地帯の埋立地造成で陸続きになったものがある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7186712