横島
【よこしま】

田島の南西にある島。沼隈郡内海町に属す。面積4.23km(^2)，人口2,023（昭和55年）。田島とは防地ノ瀬戸を睦橋でつなぐ。北には百島がある。当島は最高峰標高250mの玉城を中心にした花崗岩からなる山地状の島で，平地は北東端の砂州のみでほとんどない。集落は北東部の海岸に防地・石堂・向などが集中する。防地には横田港があり，尾道と対岸沼隈町常石に連絡船があり，常石へは常石造船所への通勤者が多いので会社専用船が出る。石堂には漁港がある。漁業はかつては打瀬網を中心とし周防灘まで進出したが，現在は小型底引網が主である。農業は山麓傾斜部でミカンが栽培される。北西部の岩谷では養豚がみられる。最近，カーネーション栽培も試みられている。西海岸の小脇から大浜にかけての砂浜には旧海軍油槽所のタンクがあり，第２次大戦後駐留軍が使用した後，払い下げられ丸善石油が利用してきたが現在は使用されていない。南海岸は釣り・海水浴・キャンプの適地。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7191470