秋吉
【あきよし】

旧国名:長門

厚東(ことう)川および同川支流稲川・八重川流域に位置し，瀬戸ポリエ・広谷ポリエの低地に立地する。地名の由来は，往古，この地が沼地であった頃に芦・葭が茂っていたためアシヨシと言い，康永年間に田畑が開かれるようになってアキヨシと称したものという（注進案）。厚東川以東の瀬戸遺跡からは弥生前・中期の土器・土師器・須恵器の細片が出土し，住居跡が確認されている。美祢高校の敷地にあたる松ケ迫遺跡からは，弥生中期から古墳時代までの土器・土師器が出土。同遺跡の東丘陵頂部からは祭祀用の子持勾玉を発掘。これらのことから，同遺跡と福王田遺跡を包括した大規模な集落があったことが想定されている。
【秋吉別府(中世)】　室町期～戦国期に見える別府名。
【秋吉村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【秋吉村(近代)】　明治22年～昭和30年の美祢郡の自治体名。
【秋吉(近代)】　昭和30年～現在の秋芳町の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7191685