100辞書・辞典一括検索

JLogos

38

綾羅木川
【あやらぎがわ】


下関市井田字久保に発し,同市域中央部を流れ,響灘に注ぐ。2級河川。流長9.5km,流域面積34.6km(^2)。砂子多川・楠乃川など主要4支流がある。源流は下関市北部の鬼ケ城山南東麓の内日上付近。井田―小野の断層谷を南流し,伊倉で支流砂子多川を合わせて西流,綾羅木で響灘へ注ぐ。上流の赤田代と一之瀬に下関市の上水道水源池がある。亀ケ原付近には洪積台地が広がり,谷中分水界をなしている。JR山陽新幹線新下関駅北側の秋根で,駅周辺整備のためショートカットによる河道の付け替えが行われた。この川の水は灌漑用水として使われたため,本流および高伏川・砂子多川・上松川などの支流に番水の制度があった。嘉永6年の上松川番水順番控書によると,7つの班が順番に配水を受け,「番水開始ト同時ニ関係者ハ勿論一般人エニ用水ヲナス可ラズ」とあって決りを破ると上松川番組から成敗された。綾羅木川右岸の綾羅木台地には,国史跡綾羅木郷遺跡がある。河口には,川中から安岡にかけて約2kmの砂浜海岸が弓状に延び,海水浴場となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7191776