福島川
【ふくしまがわ】

徳島市内，新蔵町と福島１丁目の間を流れる川。助任(すけとう)川の下流。住吉島川との分岐点から新町川に至る。延長0.5km。藩政期には徳島と福島を結ぶ福島橋が架かり，藩主は橋のほとりから御座船に乗り，新町川や別宮(べつく)川に待機する渡海御座船に乗り換えて紀伊水道へ出た。福島橋左岸から新町川との間はかつて福島港と呼ばれ，明治20年代後半から同30年代前半にかけて，大阪商船や阿波国共同汽船などが本土への船の発着場としたため，当時は県下一の港であったが，ほどなく新町川沿いの富田港にその地位を奪われた。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7197225