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国道
【こくどう】


 国道11号 徳島県徳島市と愛媛県松山市を結ぶ一般国道。総延長約248km,うち徳島県36km,香川県116km,愛媛県96km,舗装率・改良率100%(昭和56年現在)。徳島市かちどき橋1丁目から鳴門市を経て,本県に入り,大川郡白鳥町―高松市―坂出(さかいで)市―丸亀市―善通寺市―観音寺市植田町―三豊郡豊浜町を通過して愛媛県に入る。さらに川之江市―伊予三島市―新居浜市―西条市―周桑郡小松町を経由して松山市二番町4丁目に至る。徳島市―高松市―松山市と四国の3県庁所在地を連結する最も重要な幹線道路で,瀬戸内海北岸の臨海部をほぼ東西に走る。本県に関する部分の前身は,明治12年12月25日3等国道に編入された伊予街道のうち,明治18年2月24日内務省告示6号により国道31号と改称した丸亀港~箕浦(みのうら)(豊浜町)間,明治22年3月16日に,内務省告示8号によって国道50号と認定された,丸亀街道(高松街道)の丸亀市通町~高松市内町県庁間,東讃街道といわれた県道浜道線の3路線。大正8年,道路法が制定され,翌9年4月1日,内務省告示28号により,21号国道(東京市―徳島県庁,鳴門市撫養(むや)―徳島市)・22号国道(東京市―徳島県庁乙,高松市―徳島市)・23号国道(東京市―高知県庁,高松市―仲多度郡竜川村)・24号国道(東京市―愛媛県庁,仲多度郡竜川村―松山市)が設定された。昭和27年12月4日政令477号によって,前記の4つの国道を統合して,1級国道11号となり,同40年3月29日,政令58号によって一般国道11号となった。昭和33年から国の直轄管理となり,当初は木田郡牟礼(むれ)町~善通寺市金蔵寺間,のちに全線が指定区間となった。道路整備状況は同40年に1次改築が完了,その後は都市周辺のバイパス事業に主力を移している。高松市周辺では高松南・高松北・坂出丸亀の各バイパスが建設され供用されている。 国道30号 岡山市と高松市を結ぶ一般国道。総延長58km,うち海上部分約32km。瀬戸内海を挟んで,岡山県側と本県側に分かれる。県内は高松港から高松市中新町に至る2.1km,五番丁~中新町間0.5kmは国道11号と重用。中央通りの名で親しまれ,幅員36mで中央分離帯をもつ高松市の象徴的道路であるが,近年交通量の増大に伴って交通渋滞が目立つようになった。道路の両側に金融・保険を主とする高層ビルが林立し,大都市の景観を呈している。 国道32号 高松市中新町と高知市はりまや橋を結ぶ一般国道。讃岐山脈・四国山脈を横断する。総延長141km,実延長136km,うち県内延長45km,実延長40km(昭和56年4月現在)。大正9年4月1日内務省告示28号により,高松市から丸亀市―仲多度郡琴平町―徳島県池田町を経由し,高知市に至る道路が,23号国道と認定された。前身は明治28年4月2日の内務省告示47号をもって国道になった国道32号(竜川村~財田上猪ノ鼻峠県境)である。昭和27年政令477号により1級国道となり,同40年政令58号をもって一般国道32号に指定された。同44年,政令280号により,高松市から金蔵寺(善通寺市)経由であった路線が,通称琴平街道の路線に変更された。この道路は,大久保諶之丞が建設した四国新道の路線が基本になっている。本県と徳島・高知県を結ぶ四国中央部の幹線道路であるが,猪ノ鼻トンネル(讃岐山脈)や吉野川の横谷を通るため,土砂崩れなどの危険箇所も多く,災害に弱い道路である。国鉄土讃本線が琴平町~高知市間を並走するほか,県内では高松琴平電鉄琴平線が並走する。綾南バイパスが供用され,円座バイパスも計画されている。 国道193号 高松市と徳島県海南町を結ぶ一般国道。総延長約160km,うち県内の総延長約35km,実延長約40km。高松市中新町から香川郡塩江(しおのえ)町を経て,徳島県の穴吹町―山川町―神山町―上那賀町を通り,海南町に至る。阿讃県境の讃岐山脈を清水越えで連絡し,本県と徳島県中部を結ぶ重要道路。明治25年12月阿讃新道改修工事計画が立案実施された。同26年から旧道の幅が1.3mから3.8mに,同30年の清水峠の開通をもって,改修を終えた。江戸期の,峠道を利用した阿讃の交流は相栗峠(550m)越えが本街道で,檜(塩江町)の問屋場は讃岐米と阿波藍の集散地,岩部は借耕牛の中継地であった(塩江町史)。新道が相栗峠より低い清水峠の路線に変わり,両峠の立場が逆転していく。同35年11月16日,阿讃新道は仮定県道安原線(仏生山町籠池から木田郡奥鹿村清水の県境まで)となった。昭和28年2級国道193号,同40年一般国道193号となった。塩江町内の国道は昭和35年から整備が始まり,同41年に舗装が完了し,徳島市と高松市を最短距離で結ぶ幹線道路になった。この道は別名塩江街道と呼ばれ,沿道の塩江温泉郷・内場ダムなどは観光名所となっている。 国道318号 徳島県の徳島市から鴨島町を経て讃岐山脈を越えて本県に入り,大川郡白鳥町に至る一般国道。総延長約50km,県内実延長11.4km,改良率・舗装率とも72%である。鴨島町~徳島市間約20kmは,西条市と徳島市とを結ぶ,国道192号と重用。県内の国道のうち最も整備が遅れている。昭和39年の建設省告示により主要地方道,同44年に政令280号で一般国道318号と認定された。 国道319号 坂出(さかいで)市と仲多度郡琴平町を結ぶ一般国道。道筋は坂出市―丸亀市―善通寺市金蔵寺町―琴平町。坂出市と善通寺市金蔵寺町の間約12kmは国道11号と重用。総延長約20km,実延長8.4km。かつての大久保道(四国新道の一部,讃岐新道)の中核部をなしており,明治28年に国道32号となった。昭和27年12月に政令477号で1級国道32号となり,同44年12月の政令280号(昭和45年施行)で路線が変更され,坂出~琴平間が一般国道319号と認定された。国の直轄道路で,舗装・改良率とも100% 国道377号 高松市と三豊郡豊浜町を結ぶ一般国道。道筋は高松市―仲多度郡琴平町―観音寺市粟井町―豊浜町。高松市~琴平町間は国道32号との重用区間。総延長51km,うち30kmは重用部分で,実延長は約20km。改良率78%,舗装率100%(昭和56年4月)。もと金毘羅街道の伊予・土佐街道で,明治22年頃に上道線と名付けられ,同26年に仮定県道に編入された。昭和39年に主要地方道となり,同49年11月の政令364号で一般国道377号(昭和50年4月1日施行)と認定された。旧道が所々に屈曲して残り,金毘羅参詣道の遺跡も散見される。 国道436号 兵庫県姫路市から瀬戸内海を経由して小豆(しようど)島・高松市を結ぶ一般国道。実質は小豆島の南半分を巡る島内唯一の国道で,小豆(しようず)郡内海(うちのみ)町福田から池田町を経て土庄(とのしよう)町吉ケ浦に至る。延長約31km,主要地方道小豆島循環線の南部半分が,昭和56年に政令153号によって,一般国道436号と認定された。施行は同57年4月1日で,舗装率約100%,改良率73%。小豆島3町(土庄・池田・内海)の中枢部を連絡する,観光・生活の幹線道路である。 国道438号 徳島市と坂出(さかいで)市を結ぶ一般国道。徳島市から吉野川に沿って西走し徳島県美馬町から讃岐山脈を越えて本県に入り,土器川に沿って北走し,坂出市に至る。讃岐山脈中は目下建設中。県内のルートは坂出市富士見町から綾歌郡飯山(はんざん)町・綾歌町を経て仲多度郡満濃町長尾に入り,土器川に沿って仲多度郡琴南(ことなみ)町を南走,竜王山麓の川東字明神川原まで約35km。改良率76%,舗装率100%(昭和57年県道路統計)。主要地方道坂出貞光線が,昭和57年4月1日,一般国道438号に認定された。




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「角川日本地名大辞典」
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