100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

道池
【みちいけ】


丸亀市川西町北にある溜池。堤の北は主要地方道善通寺府中線,西は県道長尾丸亀線に接している。標高約20mの平地に築いた皿池。東方300mくらいに丸亀平野を形成した1級河川土器川が北流する。堤高7m,堤長1,270m,満水面積9.1ha,貯水量23万9,200m(^3),受益面積78ha。「川西村史」によれば築造は正保2年とあり,「丸亀の歴史散歩」には当時の西二村(現川西町北)の庄屋,大庄屋であった田村家によって構築されたという。「川西村史」の根拠とするところは,正保2年の記録に,封内大旱す,新池406を築く,旧来の960を合して1,366になった(高松藩記)とあるところからの推定である。池築造前に道池付近の広い範囲にわたって大寺院が存在していたと伝え,その寺が天正の兵火で消滅したのち寺跡に池がつくられた可能性が強い。道池の千日閘,真光寺閘の名称にその由来がうかがえる。池の名は中筋大道に面していたところからきていると思われる。「讃州府志」には「道池 川西村にあり,周囲十二丁,面積十町」とある。川西村で特筆されることは昭和26年に3年がかりで土壌調査を実施し,村内の池の泥土を浚渫,それを農地に入れて土地改良をした客土事業(昭和27年から4年間)を遂行したことである。この時に村内の道池・金丸池・八丈池・原池と隣村の川古池(宮池)の池底の浚渫も行われ,一石二鳥の成果をあげたのである。満濃池水掛かりからは明治初めに脱退している。溜池の平年時利用回数は昭和42年の「溜池状況届」によると年7回となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199850