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古泉村
【こいずみむら】


旧国名:伊予

(近世)江戸期の村名。伊予郡のうち。小泉村ともいう。松山藩領。松山平野の南部に位置する。地名の由来は,神功皇后が三韓を征する途次,道後の湯に浴してこの地を通り,泉水の湧くのを見て神に誓い帛布をこの水に浸して遠征の勝敗を占ったところ,白色忽ち紺色の光沢に変じたので,吉兆を喜びこの地を「濃染(こいぞめ)の里」と名づけたのが後世古泉となったという(玉生八幡御鎮座伝記)。寛文11年に松前(まさき)村が浜村・筒井村・古泉村・寺町村に分村して成立。ただし,郷帳類では松前村として4か村合わせて記載される。寛永初年の「伊予一国図」によれば,松前古城の東部に「古泉町」と見え,町並みの存在を思わせる。寛文年間の「西海巡見志」によれば,小泉村と見え,遠干潟で,高760石余,家数75軒,船数1(450石積),加子数3。元禄元年ごろの「伊予郡廿四ケ村手鑑」では,家数139軒・人口535,牛18・馬32。元文3年東古泉村・西古泉村に分村。現在の松前町大字西古泉・東古泉のあたり。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7201326