夜昼峠
【よるひるとうげ】

大洲(おおず)市南西部と八幡浜(やわたはま)市東部の市境にある峠。標高は300m。古来,八幡浜と大洲盆地を結ぶ要衝であり,かつ最大の難所で,未明に麓を出発し,峠で夜が明けたことからこの地名がついたという。肱(ひじ)川流域と宇和海沿岸との気候界をなし,冬季などは大洲盆地に入ると霧がたちこめ,また峠を八幡浜側に越えると明るい昼光に満ちている。大正9年県道八幡浜大洲線が通り,八幡浜と大洲・松山市方面を結ぶ陸上交通の要衝となった。昭和14年,峠の北麓の八幡浜市郷と大洲市野田の間に国鉄予讃本線夜昼隧道(全長2,800m)が開通したが,これは東海道線丹那トンネルに次ぐ難工事であった。同46年には峠の南麓八幡浜市川之内と大洲市野田との間に国道197号夜昼トンネル(全長2,194m,幅員6.4m)が完成。従来の峠経由21km,50分の行程は距離・時間とも半減されたため,現在は通る車もほとんどなく静かなハイキングコースとなった。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7203640 |




