池山池
【いけやまいけ】

室戸市南部にある小湿地。室戸岬端から北北西，ほぼ10kmの山中に位置する。周囲約150m。室津川と元川との分水界を形成する上流山地の稜線付近の窪地に水をたたえたもので，標高約520m。水神が祀られているが，付近には耕地も集落もなく，流出入の小流もみられず，灌漑用水源としての利用もない。弘法大師の築造という満濃池（香川県）と関連のある伝承も伝えられるが，人工的な池というよりも，自然に形成されたものと推定される。スイレン・ヨシ・イグサ・カヤツリグサなどの水草類の植生がみられる。かつては鴨の飛来があったことを物語る民話も伝えられている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7203916