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田町
【たまち】


(近代)昭和35年~現在の町名。昭和47年からは1~2丁目がある。はじめ八幡市,昭和38年北九州市八幡区,同49年からは同市八幡西区の町名。もとは八幡市藤田の一部。昭和47年東浜町・藤田の各一部を編入。江戸期には長崎街道の黒崎宿のうちの1町で,その中心地をなす。ただし,地籍上は藤田村の一部であった(続風土記・続風土記付録)。黒崎宿は元和の一国一城令により黒崎城が破却され城山下に町が形成されたことにより成立した。当地は田を埋めて町を構築したので田町という。「続風土記拾遺」は「城廃せし時南の外郭の城を埋て今の構口を開けり,駅中に番所を建て往来の旅人を改む。卒徒数戸ありて是を守る,又国君の行舘有,寛永十五年より代官の士を置いて駅中のことを検知せしめらる」と記す。正確には橋の本より船町・新町までを田町という。本陣・脇本陣がある。田町庄屋(黒崎宿庄屋ともいう)が置かれ,行政的には藤田村から独立していた。享保20年32戸,天保6年92戸・539人,明治5年には227戸・1,003人を数えた。大正15年頃からは電車道と海蔵庵(旧黒崎宿東構口)の間を1~2丁目,城山東麓妙見道沿いを3丁目とし,昭和初期からは田町1~4丁目と通称された。昭和7年には278戸を数えた。戦後の区画整理が行われ,昭和47年の住居表示実施により現町域が確定。世帯数・人口は,昭和45年366・1,624,同60年は369・1,021。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7212632