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本吉
【もとよし】


旧国名:筑後

清水山の西麓の山間部から平野部にかけて位置する。伝教大師最澄が中国よりの帰途,清水山中のネムノキに2体の観音像を彫り,木の上部の1体を京の清水山に運んだため末吉といい,下部の1体は立木のまま彫られ当地清水寺の本尊となったため本吉山清水寺という。地名もこれに由来するという(瀬高町誌)。山間部には清水山・清水本堂上・清水公園・高塚・保梅の各古墳群があり,山麓平野部には条里制の遺構が認められる。清水寺は源平争乱期に豊後緒方三郎,天正年間に肥前竜造寺氏の兵火にかかり焼失しているが,本坊庭園は雪舟の作と伝えられ国名勝となっており,天正18年銘の法華経千部逆修板碑は県文化財である。梅ケ谷には天文2年銘の自然石梵字板碑がある。
本吉荘(中世)】 南北朝期に見える荘園名。
本吉村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
本吉(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7215250