有家
【ありえ】

旧国名:肥前
島原半島の南東部に位置し,有明海に臨むスロープ状の台地。西側に有家川,中央部に蒲河川が流れ,北部の山間地域を除き大部分が耕作地。人家は台地中央部と海岸線沿いの低地に集中し,温泉神社(四面宮)の門前町,有家城の城下として発展。地名の由来は地形的に入江が多く有ることから有江となったとされるが,一説には「和名抄」の新居(にひい)を「あらい」と読み,変化して「ありえ」となったという説がある。縄文時代・弥生時代の遺跡をはじめ,古墳,神籠石,南北朝期の城跡(西有家町城平),明応2年・元亀4年・天正7年印刻の板碑,天文7年・同22年・弘治2年印刻の仏塔石,室町中期の仏石,多くの五輪塔・宝篋印塔の部分石,セミナリヨ跡・24基のキリシタン墓碑,隠れキリシタン礼拝用石造物が残る。
【有家村(中世)】 南北朝期~戦国期に見える村名。
【有家村(近世)】 江戸期の村名。
【有家町(近代)】 昭和2年~現在の南高来郡の自治体名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7219314 |




