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伊奈
【いな】


旧国名:対馬

対馬の北部西海岸,伊奈川流域に位置する。伊奈崎の内側に,南向きに開いた良港で,式内社伊奈久比神社があり,古来伊奈郷の主邑であったことは疑いない。地名の由来については,「津島紀事」に「藤仲郷云,郷名伊奈,稲之国字〈仮名〉也,上古白鶴銜稲穂,自半空来落榎田,里人取其穂,稙榎田,以為神供,以榎田為神田,因名伊奈」とあるが,これは伊奈久比神社の由緒として穂落し神の伝承があったもので,この所伝は単なる地名説話として退けられないものがある。同社の祭神大歳神は稲より化生したものといわれ,本来神話的伝説があったに違いない。
伊奈郷(古代)】 平安期に見える郷名。
伊奈院(古代)】 平安期に見える院名。
伊奈浦(中世)】 鎌倉期から見える地名。
伊奈村(近世)】 江戸期~明治41年の村名。
伊奈(近代)】 明治41年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219479