鬼人谷
【きじんだに】

南高来(みなみたかき)郡小浜町の東部，普賢岳と国見岳の間に位置する。雲仙岳カルデラ（妙見カルデラ）壁の東にある弧状の谷で，古普賢岳が爆裂してできた雲仙岳カルデラ内に隆起してきた普賢岳ドームとカルデラ壁との間にできたもの。長さ700m・最大幅300m，両端が閉じた舟底形をした谷であるが水は溜っていない。普賢岳一周の登山道が鬼人谷の上部斜面，標高1,250m付近にあり谷を一望できる。この道沿いに風穴がある。一帯には落葉広葉樹林が発達し10月末から11月にかけて紅葉する。普賢岳紅葉樹林として昭和３年３月，国天然記念物に指定された。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7220370