端島
【はしま】

高島の南西2.5kmに位置する無人島。西彼杵(にしそのぎ)郡高島町に所属する。面積0.1km(^2)。古第三紀高島層群よりなる。文化７年に石炭の露頭が発見され，明治３年に採掘が始められた。その後明治23年に三菱に買収され，三菱石炭礦業高島鉱業所の支坑として採掘された。最盛期の人口は5,259人（昭和34年）に達し，人口密度５万人という過密度であった。出炭量の増加に伴い，狭い島内の有効利用のため，当時の建設技術の最先端が導入され，高層アパート群が続々と建設された。外観が戦艦「土佐」に類似していたことから軍艦島とも呼ばれていた。昭和30年に西彼杵郡野母村・脇岬村・樺島村・高浜村が野母崎町となるのに伴い，高浜村より高島町に編入された。最高出炭量は年35万ｔであったが，昭和39年の坑内ガス爆発事故により規模が縮小され，同49年に閉山した。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7222292