長坂
【ながさか】

旧国名:肥後
菊池川中流左岸に位置する。川沿いには条里遺構が見られ,十八などの地名も残る。地内に赤星親隆の家臣星子中務の居城があったという。厳島神社には3月9日に行われる「なれなれ茄子」という舞楽が伝わる。これについて「鹿郡旧語伝記」(鹿本郡郷土研究資料1)は「七月十六日の夜年の神迄太鼓鐘を打立て古風の歌を歌ひて賑ひ行く。これ里俗景行天皇の説に寄せ,灯籠の古礼などといふ者多し。非なるべし。古への盆踊の真似なり」とある。またこれは,山鹿灯籠祭りとも起源を同じくし,かつては山鹿灯籠と同様に灯籠を奉納した。伝承では,山鹿からの特使が当地の灯籠奉納の終了を確かめてから,山鹿に戻って大宮神社への灯籠奉納を行ったという(山鹿市史)。
【なかさこ(中世)】 戦国期に見える地名。
【長坂村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【長坂(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7226736 |




