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口之島
【くちのしま】


旧国名:薩摩

薩南諸島中央部,吐噶喇(とから)列島最北に位置し,鹿児島港から約204kmにある周囲約13kmの南北の長い島で,中央やや南に前岳がある。集落は島の北部にあり中心に「カワ」と呼ばれる湧水がある。東の浜と西の浜には古くからの水田である棚田がある。島名は,七島の入口の島ということによる。東の浜の耕地には土器の表面散布が見られるが,調査は進んでいない。古来平家の一族が逃れ来たという伝承があり,「三国名勝図会」は「平家城」と号する城があったと記し,清盛塚・光盛塚・有盛塚などと称する古墓がある。弘治年間古江の慶元という山伏が来島し乱暴を働いたので,これを討ち果たしたという記録があり(肥後家系図),その墓といわれるものが残っている。
口之島(近世)】 江戸期~明治41年の村名。
口之島(近代)】 明治41年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7237364