奥武島
【おうじま】

久米島の仲里村宇根の泊集落の東方約800mに内海を隔てて位置する島。東のオーハ島とともに字奥武を構成する。オーハ島を東奥武というのに対し,西奥武ともいう。面積0.63km(^2)・周囲4.44km。島全体の基盤は安山岩の岩塊からなり,北側は高さ10数mの絶壁をなすが,次第に南へ低くなり,安山岩の風化土を砂が覆う。特に東から南部海岸沿いには砂丘が発達し,南端の砂丘の汀線に沿った海中には県天然記念物の畳石がある。干潮時には久米島との間を徒渉できる。昔からセジ(霊力)高い島とされ,「あふ森よねの森かやうさのわかつかさすてつかさかなし」という神名の奥武御嶽がある(久米仲里旧記/沖縄久米島資料篇)。名護市の奥武島や慶良間(けらま)諸島の奥武島など,沖縄本島周辺に多くの奥武という島があるが,「おもろさうし」には当島だけが「あふ」「あお」として1首に見えている。巻11-53,No.608には,

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7240007 |