陣城
【じんぐすく】

沖縄本島北部,本部(もとぶ)町伊豆味(いずみ)小字ジングシクバル(陣城原)にある城。方言ではジングシクという。大井川上流右岸の岩山の崖下に位置する横穴で,昭和初期まで人骨が散乱し,坏,急須,三味線の棹などもあった。第2次大戦後伊豆味集落で整備し,香炉が供えられて,一見横穴式の墓のようになった。伝承では,北山城の落武者(若按司とも伝える)の一党が陣取ったところというが,戦闘の有無は明らかではない。「伊豆味誌」は尚巴志と北山の残兵による決戦場説と,そこに城を築いたために陣城と呼ばれたとする2説をあげているが,「陣城は城塞や防塁ではなく死体や遺物を収容したところである」と見える。北山との関係も考えられるが,立地条件から推して戦闘を想定しての城とは考え難く,葬処の跡と思われる。伊豆味集落では代表が5年廻りの村踊の時に拝んでいる。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7240810 |




