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津堅
【つけん】


旧国名:琉球

方言ではチキンという。沖縄本島中部の勝連(かつれん)半島南東に浮かぶ津堅島のうちに位置する。久高島(知念村)とともに通称チキン・クダカと併称される。「遺老説伝」に,中城(なかぐすく)間切喜舎場村の喜舎場子が津堅に村立てしたという話がある。しかし,古老の伝承では,島にはすでに先住民がいて,喜舎場子は農業技術を住民に教えて尊崇されたのだという。地名も,渡航を試みて3度目にようやく島に上陸した時,喜舎場子が「チキタルチキン(着けたる津堅)」と歓声をあげたことによるという。泊浜に喜舎場子の妻が袴を干したというハカマソー(袴石)があったが,第2次大戦後米軍が整地して消失。村の仲真次家には,宗祖喜舎場子の簪があったが,これも戦災で失われた。「おもろさうし」に「つけん」と見える。古謡「ミシイトゲーナ」には「けんたしま」「かなむいぬくに」と見える(クェーナ80/歌謡大成Ⅰ)。正月に津堅ノロが島の1年の予祝をする「元旦の祝詞」に,ニライ・カナイからの寄り物と信じられた魚類が集まる親港・親泊があり(オタカベ165/同前),また漁労の様子を謡った「十一月十三日のウガンの時の歌」には船着場と思われる雪の浜・シギの浜が謡われている(クェーナ79/同前)。「新盛の時の歌」には,唐芋や木綿の植付けの適地として上原地の地名が見えるが,比定地は未詳(ウムイ345/同前)。
津堅村(近世)】 王府時代~明治41年の村名。
津堅(近代)】 明治41年~現在の字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241044