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鳥小堀
【とりこほり】


旧国名:琉球

方言ではトゥンジュムイという。沖縄本島,首里台地の東端にある弁ケ嶽から首里城の間に広がる標高120m内外の台地に位置する。南に接する赤田・崎山の2村と合わせて首里三箇と呼ばれ,首里の中でも特色ある地域。地名は野鳥の集まるクムイ(池沼)があったことに由来する。この池沼は,首里古地図では広い面積を占め(現首里鳥堀町2丁目一帯),中に小島がある。岸辺の三方を取り巻いて屋敷が密集しており,東方は広い原野であった。北部には首里城から弁ケ嶽へ丘陵が東西にのび,その尾根沿いに弁ケ嶽に至る道がある。これは古くから発達した西原間切へ至る道で,嘉靖22年(1543)石畳道に改修され,改修工事を伝える「かたのはなの碑」は,地内西端の赤田村との境の広場にたっていた。広場一帯を碑文の前と呼び,旧暦6月に村の綱引きが行われた。弁ケ嶽は官民の信仰を集める霊場で,大小2つの御嶽に分かれ,大嶽には正徳14年(1519)王府によって石造拱門が創建された。
鳥小堀村(近世)】 王府時代~明治29年の村名。
鳥小堀(近代)】 明治29年~大正3年の首里区の字名。




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「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241183