100辞書・辞典一括検索

JLogos

40

西銘城
【にしめぐすく】


宮古島東部,平良(ひらら)市東仲宗根添に所在する城。方言ではニスミスクという。近世以前,西銘按司飛鳥翁の居城であった。「雍正旧記」には西銘飛鳥城と書かれ,長さ1町30間・横46間で,門は南西に向いていた(平良市史3)。城主は西銘間切を支配した。西銘は,北方の峰を意味するニスンミに由来する。西銘間切は,西銘・おわて・伊こむ・きやけの4か村からなっていたが(宮古嶋記事仕次/平良市史3),「球陽」では片手村を加えて5か村が見える(尚敬王13年条)。飛鳥翁は,西隣にある石原村の思千代按司と対立していた。思千代按司は,弓の名手である東仲宗根白川場の起目翦殿にヤーグミウス(屋籠牛)3疋を贈り,飛鳥翁を殺害したという(宮古嶋記事仕次/平良市史3)。その後,西銘間切の人々は離散したといわれる。城跡からは,中国製陶磁器が出土する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241367