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辺戸
【へど】


旧国名:琉球

方言ではフィルという。辺土とも書いた。「おもろさうし」には「へと」と見える。沖縄本島最北端に位置する。集落は辺戸岳の東,辺戸岬を北に見る風化した粘板岩の段丘丘陵上にあり,地形に起伏があって坂道が多い。辺戸岳の安須森(あすもり)と辺戸岬の間をヘドウイバル(辺戸上原)と呼ぶ。地名は,「遠く離れた海上の道」の意から,「辺の渡」になったものという(国頭村史)。安須森(安須杜)は,アマミキョのつくった沖縄最初の御嶽だとされ(中山世鑑),古代・中世・近世を通じて尊崇された。また航海神を祀る御嶽として,「おもろさうし」に謡われる。与那のウンジャミ(海神祭)のウムイ「ヒドゥヌサチ」や,奥間のウンジャミのウムイ「タマガーラ買イニ大和旅」に,奥の崎と並んで「ひどうぬさち(辺戸の崎)」が航海の難所であることが謡われている(ウムイ308・クェーナ132/歌謡大成Ⅰ)。沖縄本島の北端をなす辺戸岬の浜に,昭和29年に発見された宇佐浜遺跡(国史跡)があり,鹿児島県奄美大島の笠利(かさり)町宇宿(うしゆく)貝塚系統の土器が出土した。沖縄における最初の国王舜天王の孫の義本王(1249~59在位)は英祖に追われ国頭(くにがみ)に隠遁したという伝説があり,安須森近くの林にも義本王の墓という古墓がある。
辺戸村(近世)】 王府時代~明治41年の村名。
辺戸(近代)】 明治41年~現在の国頭村の字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241627