花輪村(近代)

　明治22年～昭和30年の自治体名。はじめ東閉伊郡，明治30年からは下閉伊郡に所属。松山・花輪・老木・長沢・田鎖の５か村が合併して成立。旧村名を継承した５大字を編成。役場を花輪に設置。戸数・人口は，明治22年419・2,690，同32年415・2,973（男1,537・女1,436）。同33年の職業別人数は，大工10・木挽28・猟銃業50・物品販売業10・酒造業１（年産158石余），物貨価額の多い物は，稗・粟・蕎麦・米・生糸・薪など（花輪村地誌材料調）。同45年花輪大火で民家22軒と小学校焼失。大正９年の世帯数400・人口3,110。同12年の職業別戸数は，農業328・商業10・工業９・雑60，閉伊川・長沢川による水産物は，鮭515貫・鮎52貫・鰻25貫（県町村誌）。昭和９年国鉄山田線開通，村民は隣接する千徳村内の千徳駅を利用。同15年花輪郵便取扱所が花輪村郵便局に昇格。同26年閉伊川に花輪橋（木橋）が落成。世帯数・人口は，昭和４年419・3,668（男1,892・女1,776），同10年459・3,344，同30年542・人口3,650（男1,830・女1,820）。同年宮古市の一部となり，村制時の５大字は同市の大字に継承。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典(旧地名編)」 JLogosID : 7254625