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玉取郷(中世)


 南北朝期~室町期に見える郷名。常陸国田中荘のうち。康永3年2月日の別府太郎幸実軍忠目安に「同十一月十八日至小田城降参之期,役所警固,同十二月三日立玉取御発向関城之時,御共仕畢」とあり,高師冬の進攻路に玉取が見える(集古文書/大日料6-6)。永享13年2月1日の結城氏朝安堵状には「常陸国田中庄玉取郷内てんなふ御神田」など2か所が六郎大夫に安堵されている(健田須賀神社文書/結城市史)。文禄3年の太閤検地を機に新治【にいはり】郡に属す。同3年の常陸国新治郡玉取村御縄打水帳によれば,田70町・畑92町で919石余を算出し,屋敷持は39人(佐藤茂家文書)。この検地は結城氏の検地であり,この時期結城氏領であったと考えられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7274987