衣川郷(古代)

平安期に見える郷名「和名抄」下野国河内郡十一郷の1つ当郷内には東山道の駅家の1つである衣川駅が置かれた「延喜式」兵部省に「下野国駅馬」の1つとして駅馬10疋を置いたことが見え,「和名抄」高山寺本駅名にも「衣川」と見える前駅は田部駅で,衣川駅を通り鬼怒【きぬ】川を渡り新田駅に連絡した衣川駅は,鬼怒川の渡河点をどこに求めるかで意見が分かれ,現在の宇都宮市石井町とする説と上三川【かみのかわ】町西木代付近とする説の2説がある石井町説では渡河点はすぐ東になり,川を渡ると川沿いに北進する道となり,西木代説ではここで渡河せずに鬼怒川の西岸を北進し,河内町白沢から氏家町中阿久津に渡河することになる(県史通史編2)衣川駅の位置については詳細は不明「地名辞書」は当郷を河内町南部から宇都宮市石井町付近一帯に比定するが,詳細は不明

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典(旧地名編)」 JLogosID : 7278794 |