100辞書・辞典一括検索

JLogos

28

青野村(近世)


 江戸期~明治22年の村名。賀茂郡のうち。はじめ幕府領,文化8年幕府・旗本稲葉氏の相給となる。村高は,「元禄郷帳」360石余,「天保郷帳」376石余,「旧高旧領」380石余。検地は慶長3年。助郷は東海道三島宿に出役。元禄・宝永年間に始まる奥山(青野)鉱山からは金や銅を産出する(南豆風土誌)。天明年間には隆盛を誇ったが間もなく中断,再掘は明治期に入ってからである(新南豆風土誌)。天保15年の幕府領のみの戸数47・人数223,牛25,馬7。用水掛りはあるが年によって旱損場がある。草刈場は野山にて入会いで刈っている。御林は73町1反余の1か所。農間には薪の売却をする。慶応4年の家数人別牛馬村限帳(江川文庫所収文書)の幕府領の戸数43・人数215,牛31,馬4,寺1(僧2),堂2,宮2。「増訂豆州志稿」によれば運上・小物成は鹿皮4枚(永400文)・塩釜役塩1石9斗9升(永150文)。産物には石と釣藤がある。神社は三島神社,寺院は曹洞宗金剛院。明治元年韮山県,同4年足柄県を経て,同9年静岡県に所属。明治2年本沢牧場開設。同6年知新舎開校。明治22年南上村の大字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7347437