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鷲山(中世)


 戦国期に見える地名。伊勢国鈴鹿郡のうち。連歌師宗長がしばしば訪れた関何似斎の山荘正法寺の山号は鷲山といい,この地に建立されたのであるが,「万松山永明禅寺懺法僧衆帳」(関町瑞光寺蔵)には,永正4年鷲山の三郎左衛門殿内,「ワシ山ノビンゴ殿」と呼ばれる人物が出銭しており,永禄5年の永明寺領川上祠堂帳(関町瑞光寺蔵)中の作人にも「鷲山ノ左衛門五郎」なる者が見える。国史跡の関氏正法寺山荘跡は中世武将関氏の居城兼山荘跡で,関氏は亀山に居城をおき,ここに支城をおいたが正長の乱で焼失(満済准后日記),のち何似斎(関民部大輔盛貞)が隠居所として山荘をたてるとともに正法寺を建立した。戦国武将の何似斎は文人で飛鳥井宋世・連歌師宗長ら中央文人の人びとと交遊があり,この地で連歌の興行が催されたこともしばしばであった(宗長日記)。正法寺跡は国人領主層の武将の山荘跡で歴史的に貴重な遺跡として昭和52年度から5か年継続の発掘調査が実施され,同56年国史跡に指定された。字名のカマエは以上に由来し,関氏の城館跡という。なお,地内三日所は,隣接する木崎【こざき】の三日城とともに,三日平氏の乱で拠った城砦跡に由来する地名という。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7368458