道笑町(近世〜近代)

江戸期～現在の町名大正４年から１～３丁目，昭和10年からは１～４丁目がある江戸期は米子城下十八町の１町道正町とも書く江戸期は城下の北東部，城をＬ字型に囲む外濠の角に位置する城下東部を南北に走る山陰道と東西に走る本通りとが交差する地点にあたる交通上の要地町名の由来は御典医英道笑が居住していたことにちなむという（県医史）文化元年の下札では生高109石余，物成米60石余幕末期の惣間数は109間，安政６年までの調査では130間１分６厘，ほかに瓢箪小路橋まで36間，この橋より先の橋まで33間，市政所御備銀198匁元禄８年の竈数は家持41軒・借家51軒明治２年には表竈54軒・裏竈51軒，人高357人（米子市史）明治初年の戸数130・人口447（県戸口帳）明治21年の戸数は農業25戸・商業70戸・雑業27戸の計122戸，地方税148円余・町費240円余・申合わせ費55円余を納める（米子市史）同22年米子町，昭和２年からは米子市に所属本通りと旧山陰道は三叉路であったが，明治24年の改修工事で道笑町新道（国道180号）ができ，日野方面との交通が至便となったこれに伴い市街地が南へ進展同35年米子駅開設頃には，道笑町２丁目の踏切付近はほとんど人家がなかった同41年１丁目に道笑町郵便局開局明治末期～昭和初期にかけて，本通りとの接触点付近には飲食店・荷車製造・鍛冶屋・畳屋・魚屋などがあった大正４年一部が万能町，残余は道笑町１～３丁目となる同14年には伯陽電鉄（道笑町３丁目～法勝寺間）が開通，昭和42年まで存続した昭和10年３丁目・長田・美吉の各一部が４丁目となり，３丁目の一部が昭和町，２・３丁目の各一部が弥生町，２丁目の一部が万能町となる道笑町は低地帯のため，北側の旧加茂川の氾濫による水害をしばしば受けている大正７年９月には浸水深さ６～７尺に達し，昭和５年６月の浸水戸数は，１丁目床下45，２丁目床下185・床上15，３丁目床下50同６年には１丁目床下47，２丁目床上14・床下151，３丁目床上27・床下71同９年９月が最大で，法勝寺川の兼久堤防が決壊，米子全市がほとんど浸水した（米子自治史）第２次大戦中強制疎開家居は１丁目居宅24・その他６，２丁目居宅42・その他13，３丁目居宅７同20年１丁目に米子鉄道郵便局設置同47年国道181号が改良され，陸橋で国鉄山陰本線と交差，２・３丁目間にあった道笑町踏切の交通渋滞は大幅に緩和された世帯数・人口は，大正12年415・1,950，昭和30年715・3,010，同40年838・3,019，同50年732・2,345

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典(旧地名編)」 JLogosID : 7409050