小椎尾(中世)

戦国期に見える地名。筑後国生葉【いくは】郡のうち。天正10年10月10日大友宗麟が問註所統景に与えた感状に,星野・秋月氏の手勢が「小椎尾河内」に侵入したが,問註所氏の家人町野紀伊介が撃退したと見える(問註所文書/県史資料10)。生葉郡では,肥前の竜造寺氏が白石城に星野鎮胤を入れて以来,秋月・星野氏と大友方の問註所氏との間で争いが繰り返されていた。小塩川が隈上川に合流して曲折する深淵を渡った山手の方を「小椎尾河内」と呼んだものと思われる。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典(旧地名編)」 JLogosID : 7440196 |