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岩戸村(近世)


 江戸期の村名。飽田郡のうち。熊本藩領。村高は,「寛永郷帳」64石余,「正保郷帳」も同高でうち田29石余・畠35石余,「天保郷帳」も同高。「旧高旧領」には村名が見えない。のち平山村に含められたかと思われる。なお慶長13年の平山村検地帳(県立図書館蔵文書)に岩戸分として記され,その高68石余・反別10町4反余,家数3・人数5,うち高10石・反別1町余は岩戸観音への寄進地となっている。また同9年の検地帳(同前)による人数は,居屋敷(持)方6人,その他8人となっている。「肥後国誌」は五町手永内に村名を掲げるが,高を記さず,この岩戸観音について記す。宝華山雲巌寺は,観応2年元から来朝した東陵永璵の開山にかかる曹洞宗山門で,奥院の霊巌洞には,本尊の石体四面の観世音菩薩を祀ることから,岩戸観音と呼ばれ,岩戸山霊巌洞内岩壁には,戦国期の領主鹿子木寂心逆修碑,細川家家老沢村好重逆修碑があり,周辺には淵田屋儀平が安永8年から享和2年までかけて造立した五百羅漢が並ぶ。加藤清正が50石を寄進し,細川綱利も同額を安堵し,寛文2年仏龕や高欄などを造営した。なお寛永17年に細川忠利に迎えられた宮本武蔵が参禅し,洞内にこもって「五輪書」を書いたことでも知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
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