デット・デット・スワップ
【でっとでっとすわっぷ】
Debt-Debt-Swap:DDS
債権者が既存の債権を、別の条件の債権に変更することをいう。一般的には、金融機関が、既存の貸付金債権を、元本返済時期や法的倒産手続開始時の返済の順位につき、他の貸付金債権よりも劣後する内容の劣後ローンに転換する意味で用いられる。通常、返済の優先順位が低い代わりに高金利が設定される。DDSは、貸付債権の条件を変更するだけの手法であるため、債権放棄やデット・エクイティ・スワップ(DES)とは異なり、債務としては依然存続するが、実質的に財務状態を改善させて信用力を高めることができるとともに、一定期間の元本返済の猶予により資金繰りを改善させることができるというメリットがあり、過剰債務を抱える企業、特に株式のキャピタルゲインを期待できずDESによる支援に適しない中小企業の事業再生に有用である。劣後ローンは、他の債権よりも返済の優先順位が遅れることから資本に近い性質を有するが、一定の要件を満たした劣後ローン(資本的劣後ローン)に転換した場合には、当該劣後ローンは金融機関の査定上自己資本とみなすことができることが金融検査マニュアル別冊において規定されている。
【参照キーワード】
→デット・エクイティ・スワップ
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| 日経BP社 「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518286 |