ISO26000
【あいえすおーにまんろくせん;あいそにまんろくせん;いそにまんろくせ】
ISO(国際標準化機構)が策定した組織の社会的責任(SR)に関する国際規格。2010年11月に発行した。対象はあらゆる組織体を想定している。企業にとっては、国際的に共有されたCSR(企業の社会的責任)規格とみなすことができる。
ISO26000の特徴は認証規格ではなく、ガイダンス文書であるという点にある。環境マネジメントのISO14001や品質マネジメントのISO9001が、要求事項からなる規格への適合性を第三者が認証したり、自己宣言したりできるのに対して、ISO26000は適合性という概念に基づく活用はできない。マネジメントプロセスを規定するのではなく、具体的なアクションを例示することに力点を置く。環境・人権・労働など7つの中核主題に関するグッドプラクティス(好取り組み事例)を400以上列挙しており、ボリューム的にもこの部分が全体の半分以上を占める。国際社会に通じるCSRの推進を目指す企業には、最も有効で広範な活用が可能な手引き書となる。
(c)日経BP社 2011
| 日経BP社 「プロフェッショナル用語辞典 環境テクノロジー」 JLogosID : 8523283 |