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薩摩守
【さつまのかみ】


satuma no kami

【近代】無賃乗車、またその人。[中国語]坐車不花銭、白坐。stealer of a ride, freeride, dead heading.

【語源解説】
『平家物語』などにでてくる薩摩守(さつまのかみ)平忠(タダ)度(ノリ){たいらのただのり@平忠(タダ)度(ノリ)}と只(タダ)乗(ノ)りとをかけた地口、シャレ。忠度をサツマノカミで置換したレトリック。

【用例文】
○さて船中で船賃をおこせと云はゞ、平家の公(きん)達(だち)とおしゃれ。心はと云はゞ薩摩守。また心はと云はゞ。忠(ただ)度(のり)とおしゃれ。……舟に只乗ると。古の薩摩守の名乗りを寄せ合はせて忠度と云ふは何と面白うはないか(mini{和泉流}狂言)○御むしんを申すさつまのかみへうぐ〔表具〕ただのりかげん〔忠(ただ)度(のり)のノリと糊(のり)をかける〕頼みこそすれ(浮世物語)○おもしろいさつまのかみで見るさじき/渡し守さつまの守をねめ廻し(雑俳)○ただどりさつまの守だ(洒落本)○薩摩の守をきめこむ(新辞典)
【補説】
おそらく16世紀には用いられたであろうから、約500年も活躍している言い方。ただしヘボンの辞書や『日本大辞書』にはみえない。⇒〈きせる〉〈ただ〉




東京書籍
「語源海」
JLogosID : 8537582