紙魚・衣魚
【しみ】

simi
【古代】シミ科の害虫。1センチほどの光沢ある銀白色をもち、尾が魚の尾びれのようになっている。本や衣類を食いあらす。方言に〈きらら虫{きららむし@きらら虫}〉。[中国語]衣魚、蠹魚。moth.
【語源解説】
紙や衣類にすみ、それらを食ってシミ(染)をつけるところから、シミ虫→シミとよぶ。中国語で〈衣魚・衣白魚・書魚・{むしざかな}・銀魚〉などと書くのは、形が魚に似ているところからの命名。〈全身白ク光アリテ銀ノ如シ、尾ニ両岐アリテ魚尾ニ似タリ〉と説明。日本でもこれを借用。
【用例文】
○衣魚 mini{和名、之美(シミ)}(和名抄)○士(シ)魚(ミ)、紙(シ)魚(ミ)(下学集)○{むしたん)(シミ)、蠹魚(同)(易節用集)○衣魚(シミ)、白魚、{むしたん}魚、mini{並ニ仝ジ} {さかなひのえ)魚(同)(書言字考)○衣魚(シミ)(本草)○衣魚(しみ)、{さかなひのえ)魚(しみ)(いろは節用)○紙魚の這ふ様に四五枚朽銀杏(川柳)○シミ 蠹魚(ヘボン)
【補説】
古代から一貫してシミ。漢字表記は中国より借用。シミを防ぐのにむかしは書物に銀杏(いちょう)の葉などを入れた。方言のキララ虫のキララは雲母{うんも@雲母}をさす。シミの体の銀白色を雲母に見立てた命名。

![]() | 東京書籍 「語源海」 JLogosID : 8537626 |




