ちょろまかす
【ちょろまかす】

tyoromakasu
【江戸時代】ちょろっと、ごまかす。[中国語]偸窃。filch.
【語源解説】
江戸時代初期、上方(大坂の遊里)発生の流行語。擬態語のチョロット、チョロリにゴマカスがあわさって、前者は尾を、後者は頭を省略して、チョロマカスと創作。
【用例文】
○さもしき心にて〔も〕紙一枚ちょろまかすといふ事なし/ちょろまかすと言ふはやり言葉もこれをかし。西南二つの色所〔遊里〕より役者末社の言ひ出して一座の興に成るぞかし/ちょろりの新吉といふ男……手ばしかく切り立て(西鶴)○留(る)守(す)で。かゝァを{にんべんさい}mini{レ}がちょろまかし孕(はらま)せた迄知ッてゐる(平賀源内)○のみんしたなどと座頭〔盲人〕をちょろまかし(川柳)○税金をちょろまかすことはきわめてむずかしい(新聞)
【補説】
上方でも江戸でも遊里より発生して、一般語になった語彙は少なくない。

![]() | 東京書籍 「語源海」 JLogosID : 8537801 |