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月ケ瀬[近畿地方]
角川日本地名大辞典

古くは月ノ瀬ともいう。また,明治期以降は月瀬(つきせ)と称していたが,昭和43年に村条例で自治体名を月ケ瀬村として表記を統一した。ただし,大字名は月瀬(つきせ)と呼ぶ。名張川下流域に位置する。名勝月ケ瀬梅林の所在地で,地名は「この地より東下の梅渓と五月川せゝらぎの面にうつる月影の美は正に月と瀬の風情」といわれたことにちなむ。有名な「月瀬記勝」は文政13年来村した斎藤拙堂ほか30人余の漢学者の月瀬遊記を紹介したもので,その中で拙堂は「唯和州の梅渓は花山水を挟んで奇,山水花を得て麗,天下の絶勝たり」と讃美し,頼山陽は「両山相せまって一渓明らかなり,路断えて遊人渡を呼びて行く,水は梅花と隙地を争ひ,倒まに万玉をしたして影斜に横はる」と記している。これにより月ケ瀬梅林はますます有名になり,明治期に入ると文人墨客をはじめ政治家・軍人ら著名人の来遊が相次いだ。大神神社には延徳2年銘の石灯籠がある。
月瀬村(近世)】 江戸期〜明治22年の村名。
月瀬村(近代)】 明治22年〜昭和42年の添上郡の自治体名。
月ケ瀬村(近代)】 昭和43年〜現在の添上郡の自治体名。
月瀬(近代)】 明治22年〜現在の大字名。