過失相殺
【かしつそうさい】
Comparative Negligence
不法行為に基づく損害賠償の額を算定するに際して、被害者側に落ち度がある場合には、公平の観点からその落ち度も斟酌して、その分賠償額を低く算出することをいう。この概念は、ある程度の広がりを持つものであり、被害者自身に限らず「被害者側」の過失、すなわち、被害者の父母等の過失も斟酌することが判例においても認められている。幼児の父母が目を離している間に幼児が道に飛び出し、車にはねられてけがをした場合、幼児の父母にも落ち度があったとして過失相殺が認められる例等である。また、被害者にもともと病的な素因等があったために損害が拡大したという場合にも過失相殺の規定を類推適用して損害額の決定において斟酌することがある。
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| 日経BP社 「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518124 |